台湾営業秘密法 罰則新設規定: 参考資料

台湾営業秘密法 罰則新設規定: 参考資料

★刑事罰の強化(2013年改正)

第13条の1

自己または第三者の不法利益を意図し、または営業秘密の保有者の利益に損害を加える目的で、次の各号のいずれかに該当する者は、5 年以下の有期懲役または100 万新台湾ドル以上1,000 万新台湾ドル以下の罰金に処し、またはこれを併科することができる。

一、窃取、横領、詐術、脅迫、無断複製またはその他不正な方法により、営業秘密を取得し、または取得した後に使用、漏洩した者。

二、知りまたは所持している営業秘密について、許諾を得ずに、または許諾の範囲を超えて当該営業秘密を複製、使用または漏洩した者。

三、所持している営業秘密について、営業秘密の保有者から削除、廃棄の告知を受けた後も、当該営業秘密を削除、廃棄せず、または隠蔽した者。

四、他人が知りまたは所持する営業秘密が前3号に定める状況があることを知りながら、それを取得、使用または漏洩した者。

2. 前項の未遂犯は、処罰するものとする。

3. 罰金を科するとき、犯罪行為者の得た利益が罰金の最高額を超える場合は、その得た利益の3倍の範囲内で斟酌して加重することができる。



  • 4つの形態に関して、新たに刑事罰を加えた
  • 未遂犯も対象


第13条の2

外国、中国、香港またはマカオで使用することを意図し、前条第1項各号の罪を犯した者は、1年以上10年以下の有期懲役に処し、300 万新台湾ドル以上5,000 万元新台湾ドル以下の罰金を併科することができる。

2. 前項の未遂犯は、処罰するものとする。

3. 罰金を科するとき、犯罪行為者の得た利益が罰金の最高額を超える場合は、その得た利益の2倍から10倍の範囲内で斟酌して加重することができる。



  • 加重刑罰

海外の規定を参考(例:日本不正競争防止法:10年以下の有期懲役若しくは 1,000 万円以下の罰金又はこれを併科される)



第13条の3

第13条の1の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。

2. 共犯の1人に対し告訴または告訴を取り下げたとき、その効力は他の共犯に及ばない。

3. 公務員または元公務員であった者が、職務により他人の営業秘密を知りまたは所持し、故意に前2条の犯罪を犯したときは、その定めた刑の2分の1まで加重する。



  • 親告罪


第13条の4

法人の代表者、法人または自然人の代理人、被雇用者またはその他従業員が、業務の執行により、第13条の1、第13条の2の犯罪を犯したとき、当該条文の規定に基づきその行為者を処罰するほか、当該法人または自然人にも当該条文に規定の罰則を科す。ただし、法人の代表者または自然人が犯罪の発生に対し、すでに防止行為を尽くしていたときは、この限りではない。



  • 両罰規定