台湾とETC装備?
台湾とETC装備?
はじめに
最近、日本の「ETC高速道の料金所をすべてETC専用にする」というニュースで、それではETC装備を車の標準装備にするべきでは等の様々な意見が交わされているのを拝見しました。
このニュースを見たとき、ふと思い出したことがあります。それは、日本の自動車メーカーのホームページをみていたときに、ETC装備が別売りで、しかも結構な値段がするということです。正直、正規ディーラーでオプションでつけるETC装備の値段の高さにはちょっと驚きました。
実は忘れていた理由はとても簡単で、台湾のETCは日本のETCと大きく異なるためです。
今回は、そんな日本と同様に高速道路は有料であるにもかかわらず、全く異なるETCシステムを有する台湾のETC装備を紹介しようと思います。
台湾のETC装備
台湾のETC装備は、クレジットカードを挿入するタイプのものではありません。簡単に説明すれば、日本のETCカードを挿入する替わりに、台湾ではタグ(eTag)をフロントガラスに貼るものになります。そのためETCクレジットカードを挿入する機器が必要がありませい。
台湾では、ETCを申し込んだ際にeTagカードとeTagをもらうことができます。
そしてeTag は、フロントガラスに貼り付けます。
一方で、eTagカードは、これを使ってお金をチャージします。このチャージは、コンビニやガソリンスタンドで行うことができますが、銀行のクレジットカードと紐付けて自動チャージすることも可能です。またeTagカードがなくても、アプリからデジタルeTagカードを表示することによって、コンビニでチャージが可能になっています。
eTagカード
引用:遠通電收,實體eTag卡,臨櫃儲值服務,
https://www.fetc.net.tw/ContentFiles_UX/HTMLContent/eTag%E5%8D%A1/index.html?t=637491141402163128
eTagをフロントガラスに貼る方法
引用:遠通電收、如何申辦eTag、
https://www.fetc.net.tw/UX/UX0901SharePoint/UX090101HtmlContent?processId=FT0601004_01
フロントガラスにetagを貼った様子
引用:遠通電收、產品注意事項、
https://www.fetc.net.tw/ContentFiles_UX/HTMLContent/eTag/index.html?t=637548387869373322
デジタルeTagカード
引用:遠通電收、eTag卡申辦、提領、
https://www.fetc.net.tw/UX/UX0901SharePoint/UX090101HtmlContent?processId=FT0601004_04
ちなみに、eTagを運営している「遠通電收」のホームページまたはアプリよりマイページにログインすることによって、自分の履歴等を閲覧することも可能になっています。
また今は、フロントガラスのみならず、ナンバープレートまたはヘッドライトに貼るタイプもあります。
これらETCシステムを利用している台湾の高速道路上には、現在料金所もETCバーも存在していません。定点の読取りカメラが設置してありeTagをつけた車両がそれを通過すると自動で料金が引落される仕組みになっています。
台湾のETCシステム
引用:智慧城市與物聯網、ETC報你知-eTag篇(上)、
http://smartcity.org.tw/apps_detail.php?id=21
台湾のETC取付け費用
ETCの取付けは、遠通電收のサービスセンターで専門スタッフがしてくれます。また、提携カーショップでも可能になっています。
手続き費用
フロントガラスタイプは、99新台湾ドル(日本円で約247円)。
ナンバープレートタイプは、195新台湾ドル(日本円で約488円)。
ヘッドライトタイプは、99新台湾ドル(日本円で約247円)。
ちなみに、etagを貼らずに高速道路を運転した場合はどうなるのか?
ナンバープレートが識別され、もれなく自動車を登録している住所に請求書が送られてきます。郵送費も車両主が負担しなくてはならず、またetagの割引も受けることができません。
終わりに
なかなか普段気に留めていない、海外のETC装備を、改めてこうしてみてみると異なるところが多く結構面白いのではないかなぁと思います。
現在、台湾のETCは現在東南アジアへの輸出が試みられており、またetag自身も何回かバージョンアップがなされており、今後の進化も楽しみです。
以上、今回は普段あまり知らない台湾のETCシステムについて紹介しました。