【判例研究】翼システム(翼系統)事件

【判例研究】翼システム事件

東京地方裁判所 平成8年(ワ)第10047號等 平成13年5月25日中間判決・平成14年3月28日終局判決

【判例研究】翼系統事件(翼システム事件・汽車整備資料庫事件)

資料庫著作物性之否定與一般侵權行為法理之補充適用——著作權法保護空隙之填補

一、緒論:本判決之理論意義——著作權保護空隙問題

日本著作權法第12條之2規定,資料庫因其資訊之選擇或體系性構成具有創作性者,得作為著作物受保護。惟此一規定亦同時劃定資料庫著作權保護之明確界限——若資料庫僅止於蒐羅大量實用性資訊,而其資訊選擇及體系構成本身欠缺創作性(例如僅依業界通常慣行所為之分類及檢索方式編排),縱使建置該資料庫投入龐大之勞力、時間及費用,仍不因此當然取得著作權保護,此即學說上所稱之「額頭流汗(sweat of the brow)理論」於日本法下遭明確否定之體現。翼システム事件即係環繞此一問題所生之重要案例,其特殊意義在於:法院一方面確認系爭資料庫不具著作物性,惟另一方面又肯認得依民法第709條一般侵權行為法理,就競爭對手抄襲資料庫內容之行為,令負損害賠償責任,此一「著作權法保護落空、轉而依民法補充救濟」之操作模式,對釐清著作權法與一般侵權行為法間之關係,具有重要之指標意義。

二、事實關係

原告翼系統股份有限公司,係從事汽車整備業務用套裝軟體開發及銷售之企業,其主力product「Super Front Man」內建有蒐羅國內各式汽車車種、型式、規格諸元等資訊之資料庫(本件資料庫),此一資料庫之建置,耗費原告相當之費用及勞力,蒐集、驗證各類資料,選定實際存在之汽車車種以為收錄對象。被告System Japan股份有限公司則經營競爭性之汽車整備業務用軟體product(俗稱「湯姆貓」軟體),並將本件資料庫之內容大量複製後,用於其自身product之開發,以較低廉之價格對外販售。原告主張,被告之行為侵害其資料庫著作權,訴請停止製造販賣及損害賠償。

三、爭點

爭點內容
① 資料庫著作物性本件資料庫就其資訊之選擇,是否具備著作權法第12條之2所要求之創作性,從而該當著作物?
② 一般侵權行為之成立縱認本件資料庫不具著作物性,被告大量複製其內容並用於競爭性product之行為,是否仍得依民法第709條一般侵權行為之規定,令負損害賠償責任?

四、東京地方裁判所之判斷

(一)資料庫著作物性之否定

法院首先就本件資料庫之著作物性為審查,具體考察其「對象汽車之選擇」及「資訊項目之選擇」二個層面:就對象汽車之選擇而言,法院認定,原告蒐集各種資料驗證後所選定之實在汽車車種,僅係國內汽車整備業者用資料庫中,通常所應為之選擇,此一選擇本身欠缺創作性;就資訊項目之選擇而言,法院認定,本件資料庫所採用之項目,均屬同類資料庫通常會採用之基本項目(如車種、年式等),縱使就已選定之車輛資訊,係使用原告自身獨創之命名方式表示其廠牌或車種名稱,此亦不足以據為肯定資訊選擇創作性之基礎。綜上,法院認定本件資料庫就資訊之選擇不具創作性,不該當著作權法上之著作物,原告依著作權法所為之請求,不獲支持。

(二)一般侵權行為之肯認

【要旨】民法第709條所稱不法行為成立要件之權利侵害,不以嚴格法律上具體權利之侵害為必要,苟侵害法律上值得保護之利益,即為已足。從而,於他人投入費用及勞力蒐集、整理資訊而作成資料庫,並藉由該資料庫之製造販賣從事營業活動之情形,將該資料庫之資料予以複製而作成之資料庫,於與該他人銷售地域競合之地域內為銷售之行為,於依公正且自由競爭原理成立之交易社會中,應認定係以顯著不公正之手段,侵害他人法律上值得保護之營業活動上利益,構成不法行為。

此部分為本判決最具理論創見之核心。法院並未因否定著作權法上之保護,即全盤放棄對原告之救濟,而係進一步援引民法第709條一般侵權行為法理,就被告之行為為獨立審查。法院之論理為:民法上不法行為之成立,其保護法益並不限於著作權法等特別法所明文承認之權利,凡屬「法律上值得保護之利益」,均得作為不法行為之保護客體;就本件而言,原告投入相當之費用及勞力建置本件資料庫,並藉此從事營業活動,此一透過勞力及資本投入所形成之營業活動上利益,縱未達著作權法所要求之創作性門檻,仍屬法律上值得保護之利益;被告未經授權,大量複製本件資料庫之內容,並以此為基礎,用於與原告直接競爭之product,以更低廉之價格於原告銷售地域內販售,此等行為顯然逾越公正且自由競爭原理下,市場參與者所應遵循之行為分際,構成以顯著不公正手段侵害他人營業活動上利益,應成立民法上之不法行為,被告應負損害賠償責任。

五、本判決之法理意義

1 著作權法保護空隙之民法補充機制

本判決最重要之貢獻,在於具體展現著作權法保護範圍之界限(本件即資料庫欠缺創作性因而不受保護),與民法上一般侵權行為法理得以介入補充救濟之可能性,二者間之銜接關係。此一「特別法保護落空、轉而依普通法補充」之操作模式,對於處理著作權法明確劃定保護範圍外、惟仍存在顯失公平之抄襲行為情形,提供重要之理論工具及實務先例,其後於眾多類似案件(涉及欠缺著作物性之資訊蒐集成果遭競爭對手抄襲之情形)中被援用。

2 資料庫著作物性判斷基準之具體化

本判決就資料庫著作物性判斷,提供具體之操作方法——即分別審查「收錄對象之選擇」及「項目之選擇」二個層面,逐一檢視是否逾越業界通常慣行所為之選擇,此一分析框架,其後為資料庫著作權相關訴訟廣泛援用,構成日本著作權法上資料庫著作物性判斷之基礎判準。

3 民法侵權行為成立要件之政策性考量

值得注意者,法院於論證不法行為成立時,特別考量「原告是否投入費用及勞力」「被告是否以顯著不公正之手段從事競爭」等要素,此一考量方式,實質上導入產業政策及公平競爭秩序維護之價值判斷,而非純粹依循傳統民法侵權行為理論之權利侵害要件操作,此對日本法上處理智慧財產保護空隙之方法論,具有重要之啟發意義,惟學說上亦有論者提醒,此一途徑之過度擴張適用,可能架空著作權法就創作性門檻所為之立法政策選擇,其適用範圍應審慎界定,避免使一般侵權行為法理成為規避著作權法限制之便宜途徑。

東京地方裁判所 平成8年(ワ)第10047号等 平成13年5月25日中間判決・平成14年3月28日終局判決

【判例研究】翼システム事件(自動車データベース事件)

データベースの著作物性の否定と一般不法行為法理による補充適用——著作権法上の保護の間隙の補填

一、緒論:本判決の理論的意義——著作権保護の間隙の問題

日本著作権法第12条の2は、データベースでその情報の選択又は体系的な構成によって創作性を有するものは、著作物として保護される旨を規定する。もっともこの規定は同時に、データベースの著作権保護の明確な限界をも画定するものである——データベースが単に大量の実用的情報を集めたものにすぎず、その情報の選択及び体系的構成自体に創作性を欠く場合(例えば業界の通常の慣行に従った分類及び検索方式で編成されているにすぎない場合)には、たとえ当該データベースの構築に膨大な労力、時間及び費用が投入されていたとしても、それによって当然に著作権による保護を受けるものではない。これは学説上いう「額に汗(sweat of the brow)」理論が日本法の下で明確に否定されていることの表れである。翼システム事件は、まさにこの問題をめぐって生じた重要な事案であり、その特殊な意義は、裁判所が一方で係争データベースの著作物性を否定しつつ、他方で民法第709条の一般不法行為の法理に基づき、競合他社によるデータベース内容の模倣行為について損害賠償責任を負わせることを認めた点にある。この「著作権法上の保護が及ばず、民法によって補充的に救済する」という運用方式は、著作権法と一般不法行為法との関係を明確にする上で、重要な指標的意義を有する。

二、事実関係

原告翼システム株式会社は、自動車整備業務用パッケージソフトの開発及び販売を業とする企業であり、その主力製品「スーパーフロントマン」には、国内の各種自動車の車種、型式、諸元等の情報を収集したデータベース(本件データベース)が内蔵されていた。このデータベースの構築には、原告の相当な費用及び労力が費やされ、各種資料を収集・検証し、実在する自動車の車種を選定して収録対象としていた。被告システムジャパン株式会社は、競合する自動車整備業務用ソフト製品(俗に「トムキャット」ソフトと呼ばれる)を運営しており、本件データベースの内容を大量に複製した上で、自社製品の開発に利用し、より安価な価格で対外的に販売していた。原告は、被告の行為が自己のデータベースの著作権を侵害するものであると主張し、製造・販売の差止め及び損害賠償を求めて提訴した。

三、争点

争点内容
① データベースの著作物性本件データベースはその情報の選択について、著作権法第12条の2が要求する創作性を備えており、著作物に該当するか。
② 一般不法行為の成立本件データベースが著作物性を有しないと認定される場合であっても、被告がその内容を大量に複製し競合製品に利用した行為は、民法第709条の一般不法行為の規定に基づき損害賠償責任を負うか。

四、東京地方裁判所の判断

(一)データベースの著作物性の否定

裁判所はまず本件データベースの著作物性について審査し、具体的に「対象自動車の選択」及び「情報項目の選択」という二つの側面から検討を行った。対象自動車の選択については、原告が各種資料を検証して選定した実在する自動車の車種は、国内の自動車整備業者向けのデータベースにおいて通常なされるべき選択にすぎず、この選択自体に創作性は認められないとした。情報項目の選択については、本件データベースが採用する項目は、いずれも同種のデータベースで通常採用される基本的な項目(車種、年式等)にとどまるものであり、たとえ既に選定された車両情報について、原告独自の命名方法によりそのメーカー名や車種名を表示していたとしても、これをもって情報選択の創作性を基礎づけるには足りないとした。以上により裁判所は、本件データベースはその情報の選択において創作性を有するとは認められず、著作権法上の著作物には該当しないとして、原告の著作権法に基づく請求は支持されないとした。

(二)一般不法行為の肯定

【要旨】民法第709条にいう不法行為の成立要件としての権利侵害は、必ずしも厳密な法律上の具体的権利の侵害であることを要せず、法的保護に値する利益の侵害をもって足りるというべきである。したがって、人が費用や労力をかけて情報を収集、整理することでデータベースを作成し、そのデータベースを製造販売することで営業活動を行っている場合において、そのデータベースのデータを複製して作成したデータベースを、その者の販売地域と競合する地域において販売する行為は、公正かつ自由な競争原理によって成り立つ取引社会において、著しく不公正な手段を用いて他人の法的保護に値する営業活動上の利益を侵害するものとして、不法行為を構成する場合があるというべきである。

この部分が本判決の最も理論的に独創的な核心である。裁判所は著作権法上の保護を否定したことをもって、原告に対する救済を全面的に放棄するのではなく、さらに民法第709条の一般不法行為の法理を援用し、被告の行為について独立した審査を行った。裁判所の論理は次のとおりである。民法上の不法行為の成立について、その保護法益は著作権法等の特別法によって明文で承認された権利にのみ限定されるものではなく、「法的保護に値する利益」であれば、いずれも不法行為の保護客体となりうる。本件について、原告は相当な費用及び労力を投じて本件データベースを構築し、これによって営業活動を行っており、この労力及び資本の投入によって形成された営業活動上の利益は、たとえ著作権法が要求する創作性の閾値には達していなくても、なお法的保護に値する利益に当たる。被告は許諾を得ることなく、本件データベースの内容を大量に複製し、これを基礎として原告と直接競合する製品に利用し、より安価な価格で原告の販売地域内において販売した。このような行為は、公正かつ自由な競争原理の下で市場参加者が遵守すべき行為の分限を明らかに逸脱するものであり、著しく不公正な手段をもって他人の営業活動上の利益を侵害するものとして、民法上の不法行為が成立し、被告は損害賠償責任を負うべきであるとした。

五、本判決の法理的意義

1 著作権法上の保護の間隙に対する民法上の補充メカニズム

本判決の最も重要な貢献は、著作権法上の保護範囲の限界(本件でいえばデータベースが創作性を欠くため保護を受けないこと)と、民法上の一般不法行為の法理が介入して補充的な救済を行いうる可能性との間の接続関係を具体的に示した点にある。この「特別法上の保護が及ばず、普通法によって補充する」という運用方式は、著作権法が明確に画定する保護範囲の外にありながら、なお著しく公平を欠く模倣行為が存在する場合を処理するための重要な理論的道具及び実務上の先例を提供するものであり、その後数多くの類似の事案(著作物性を欠く情報収集の成果が競合他社によって模倣される場合)において援用されている。

2 データベースの著作物性判断基準の具体化

本判決はデータベースの著作物性判断について、具体的な運用方法を提供している——すなわち「収録対象の選択」及び「項目の選択」という二つの側面をそれぞれ審査し、業界の通常の慣行による選択を超えているか否かを個別に検討するというものである。この分析の枠組みは、その後データベースの著作権に関する訴訟において広く援用され、日本著作権法におけるデータベースの著作物性判断の基礎的な判断基準を構成している。

3 民法上の不法行為の成立要件における政策的考慮

注目すべきは、裁判所が不法行為の成立を論証するに当たり、「原告が費用及び労力を投じたか否か」「被告が著しく不公正な手段によって競争を行ったか否か」等の要素を特に考慮した点である。この考慮の方法は、実質的に産業政策及び公正な競争秩序の維持という価値判断を導入するものであり、伝統的な民法の不法行為理論における権利侵害の要件の純粋な運用にとどまるものではない。これは日本法における知的財産保護の間隙を処理する方法論にとって、重要な示唆を与えるものである。もっとも学説上は、この途の過度の拡張適用が、著作権法が創作性の閾値について行った立法政策上の選択を空洞化させかねないことを指摘する論者もおり、その適用範囲は慎重に画定されるべきであり、一般不法行為の法理が著作権法上の制限を回避するための便宜的な手段となることを避けるべきであるとされている。



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